
「自分は考えすぎるタイプかもしれない」
そんなふうに悩んだことはありませんか?
いわゆるオーバーシンカー(Overthinker)は、ネガティブに捉えられることが多い言葉です。
しかし、私は「考えすぎ」が必ずしも悪いことではないと捉えています。
大事なのは、「考えすぎ」と「深く考える」の境界線を知ること。
この記事では、個人的な視点から、「考えすぎ」と「深く考える」この二つの違いと、自分の思考を武器にする方法を紹介します。
「考えすぎ」と「深く考える」の違い
考えすぎ(Overthinking)

心理学では「反芻思考(はんすう思考)(Rumination)」と呼ばれることがあります。
これは、過去の出来事や不安を何度も頭の中で繰り返し考え、堂々巡りになってしまう状態です。
- 過去や未来への不安が中心
- 同じ考えが繰り返される
- 結論や行動につながらない
- 感情が疲弊しやすい
例:
- 「あの時の発言、失礼だったかも…」と何日も気にする
- 寝る前にミスのことを延々と考えて眠れない
深く考える(Deliberate Thinking)

「熟慮(じゅくりょ)(Deliberation)」は、目的や答えを導くための建設的な思考です。
感情だけでなく、情報整理や多角的な視点が加わります。
- 明確な目的がある
- 新しい視点や解決策が生まれる
- 行動の質を高める
- 冷静さを保てる
例:
- 企画案のメリット・デメリットを整理して最善案を選ぶ
- 人の発言を多角的に分析して、誤解のない理解を目指す
見分け方のシンプルな基準

考えすぎ | 深く考える |
---|---|
行動が止まっている | 行動の質が上がっている |
感情が主導している | 理性と目的が主導している |
不安や後悔が中心 | 解決や前進が中心 |
「考えすぎ」を「深く考える」に変える3つの習慣

- 思考を紙に書き出す
頭の中だけで考えると、堂々巡りになりやすいものです。紙に書き出すことで、考えを客観的に整理できます。 - 考える時間を区切る
「このテーマについては15分だけ考える」と時間制限を設けます。制限があると、解決に向けて優先順位をつける癖がつきます。 - 行動に結びつける質問をする
「これを考えて何をするつもり?」「この後の一歩は何?」と自分に問いかけ、行動への橋渡しをします。
ミニワーク:自分の思考をチェックしてみよう
1日の終わりに、次の2つをメモします。
- 今日、長く考えていたこと
- それは行動や成果につながったか?
1週間続けると、「深く考える」と「考えすぎる」の割合が見えてきます。
可視化されることで、改善ポイントがはっきりします。
まとめ

- 考えすぎは感情が主導し、行動を止める思考
- 深く考えるは理性と目的が主導し、行動を前進させる思考
- 境界線は「行動への影響」で見分ける
- 習慣と意識次第で、オーバーシンカーは強みに変わる
オーバーシンカーは、単に「考えすぎる人」ではなく、深く物事を見つめる可能性を持った人だと私は捉えています。
境界線を知り、その力を自分や周りのために活かしていきましょう。